イーサリアムは「Glamsterdam」アップグレードによりフル・ダンクシャーディングへの移行を本格化させ、ビットコインL2ではStacksのsBTCがTVL 5.45億ドルを突破するなど、Web3インフラは「構造的転換点」を迎えています。
イーサリアムの「モジュラー化」最終章:Glamsterdamがもたらすスケーラビリティの極致
イーサリアム・ネットワークは、待望の大型アップグレード「Glamsterdam」および「Hegota」のフェーズに突入しました。この段階での最大の焦点は、プロト・ダンクシャーディング(EIP-4844)の進化形である「フル・ダンクシャーディング」の実装です。これにより、ロールアップ向けのデータ可用性(Data Availability)が飛躍的に向上し、ネットワーク全体の処理能力は理論上、数万TPS(秒間トランザクション数)の領域へと到達します。
また、技術的構造における重要な変化として「Verkle Trees」の導入が挙げられます。従来のMerkle Patricia TreesからVerkle Treesへの移行は、ステート(状態)の証明サイズを劇的に圧縮し、ステートレス・クライアントの実現を可能にします。これにより、ノード運営に必要なハードウェア要件が緩和され、ネットワークの分散性が維持されつつ、同期速度が大幅に改善されるという、構造的な最適化が進んでいます。
ビットコインDeFiの覚醒:sBTCとStacksが切り拓く新たな資本効率
ビットコイン・エコシステムにおいても、2026年は「L2の成熟」が顕著な年となりました。特にStacks(STX)ネットワークにおけるsBTCの導入は、ビットコインの流動性をDeFiへと解放する決定的な役割を果たしています。最新のオンチェーンデータによれば、sBTCのTVL(預かり資産総額)は2026年第1四半期に5.45億ドルに達し、預金上限の撤廃に伴い、ビットコイン保有者が直接スマートコントラクトを利用する動きが加速しています。
特筆すべきは「Dual Stacking」メカニズムの普及です。これにより、ビットコイン保有者は自身の資産を安全に保持したまま、ビットコイン建ての報酬をsBTCで受け取ることが可能となりました。これは、単なる投機的需要を超え、ビットコインを「利回り資産」として再定義する動きであり、機関投資家によるビットコインL2への関心を一段と高める要因となっています。
オンチェーンデータが示す流動性の集中:AaveとSkyの支配力
DeFi市場全体の流動性構造を見ると、特定のプロトコルへの集中がより鮮明になっています。2026年4月時点のデータでは、Aave V3がイーサリアム上の貸付債務の約82%を占める圧倒的なシェアを維持しており、USDCプールのTVLだけでも約34.3億ドルに達しています。また、旧MakerからリブランドしたSky(旧Maker)のDAIプールも約46億ドルのTVLを誇り、ステーブルコインの流動性供給源としての地位を盤石なものにしています。
- Ethereum TPS予測: フル・ダンクシャーディング実装後、L2経由で10,000 TPS以上を安定的に維持。
- Stacks sBTC TVL: 2026年Q1時点で5.45億ドル(前年同期比で大幅増)。
- Aave市場占有率: イーサリアム・レンディング市場において82%のシェアを確保。
出典:Bitcoin Foundation (2026/04/23), Stacks.co (2026 Q1 Snapshot), Stablecoin Insider (2026/01/30), Binance Research (2026/04/07)
免責事項:本記事は情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
サムネイル:AI生成画像